シジミチョウが二匹羽を休めたような ガクアジサイの花も冬には懐かしい 冬枯れのガクアジサイのジャングルを ポキンポキンと枝を折って進むと いまはほとんど誰も通らなくなった 昔の道が見えてくる 浮かんでくる ひっそり ちょっと恥ずかしがって顔をのぞかせる 枯枝のはずなのに どっこい生きているヤツもいて 行く手をさえぎり 太いのはときどき鎌も撥ね返す そして 何かを語りたがっている ガクアジサイも 忘れられた道も